ポリマー電池とは何か?定義と市場での通称の違い

ポリマー電池とは何か?


「ポリマー電池」という言葉は市場でよく使われますが、その定義は文脈によって異なる場合があります。正確には電解質にポリマー(高分子材料)を使用したリチウムイオン電池を指しますが、実際には複数の意味で使われています。


ポリマー電池の定義

厳密な意味でのポリマー電池は、液体電解液の代わりにポリマー電解質を使用したリチウムイオン電池です。ポリマー電解質には以下の2種類があります。

固体ポリマー電解質(SPE:Solid Polymer Electrolyte)
リチウム塩をポリマー(代表的にはポリエチレンオキシド、PEO)に溶解させた固体状の電解質です。液体電解液を含まないため、真の意味でのポリマー電池と言えます。漏液がなく安全性が高い一方、室温でのイオン伝導度が低いという課題があります。

ゲルポリマー電解質(GPE:Gel Polymer Electrolyte)
ポリマーマトリックスに液体電解液を含浸させたゲル状の電解質です。イオン伝導度は液体電解液に近い性能を持ちながら、形状保持性があります。


市場での「ポリマー電池」の実態

市場で「ポリマー電池」「リチウムポリマー電池」「LiPo電池」と呼ばれる製品の多くは、厳密には液体電解液を使用したラミネートパウチ型セルです。電解質はゲルポリマー電解質または通常の液体電解液であり、「ポリマー」という名称はパウチ外装材(アルミラミネートフィルム)に由来する場合が多いです。

つまり市場での「ポリマー電池」は以下の2つの意味で混在しています。

  • 本来の意味:ポリマー電解質を使用した電池
  • 市場での通称:ラミネートパウチ型セル全般

まとめ

種類電解質特徴
固体ポリマー電池(SPE)固体ポリマー電解質漏液なし・室温でのイオン伝導度が低い
ゲルポリマー電池(GPE)ゲルポリマー電解質液体電解液に近いイオン伝導度・形状保持性あり
市場での「ポリマー電池」液体電解液が多いラミネートパウチ型セルの通称として使われることが多い

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